2011年 10月 02日
The sky is blue 04 仲間たち
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「あさごはんだよー」
ボランティアセンターは、毎朝6時起床。
朝食係は5時半に起きて台所へ。
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9月7日。
寝坊しました。
5時40分に台所に行くと、若い男の子が4名。
「おはようございます。朝食作り手伝います、何したらいいでしょうか」
「あ、おはようございます、遅れてすみません、えーと、フレンチトースト作りましょう」
僕は手順を説明するだけで、
調理はぜんぶ彼らがしてくれました、ありがとう。
「フレンチトースト作れるようになると彼女に喜ばれますよ」
「彼女いない場合はどうしたらいいでしょうか!」
「えーと、えーと、大丈夫、いつか必ず役立つから」
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震災から半年がすぎて。
とある避難所の代表の方が、僕らのボランティアベースを見学にいらして、
大変驚いていました。
「ボランティアは、もっといい所で寝て、もっといいもの食べていると思っていました。
 プライバシーもまったくないし、これじゃ避難所と一緒だ、食事も変わらない」
と。

ボランティアは自給自足が原則です。
自分の食事は自分で用意する、ゴミは持ち帰る。
被災地に余計な迷惑をかけてはいけません。
なので、食事の世話の一切ないボランティアチームもあるのですが、
ここのチームは炊き出し支援を行っていたので、
避難所で配膳したあまりを食べることができました。
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それでも、ほっておけばパンしか食べないような人たちもいます。
「ボランティアが食事にぜいたくしてはいかん」
と。
でも、ハードな肉体労働を一日しているのだから、ちゃんと食べましょう。
(これはいつから冷凍庫にあったのかわからない肉だけど、加熱すればオッケー、多分)
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周りに飲食店もない現場で作業している仲間には、
炊き出しチームがお昼を作って、出前に行ったりもしました。
(余裕のある時だけで毎日ではありません)
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ボランティアの団体はいくつかあります。
そろいのユニフォームを着用とか、学生ボランティアの団体とかだと、
わかりやすいのですが、ここのチームは原則未成年がいない職人チーム。
ユニフォームもなく、それでいて、てきぱきと重機動かして瓦礫撤去したり、
大人数の料理をしたりしていたので、よく間違えられていました、
給与もらっている業者なのだと。
それだからか、現場で地元の方から、無理なことを言われることもあります。
裏で泣いている女の子もいました。

(そうじゃないんだよね。 
 有給使ったり、学校休んだり、自前の交通費で遠くから来てるんだよね。)
自営業たちは、その間の売り上げがなくなるし。
もちろん各自が好きで勝手にしていることなので、
そんな説明を現場ですることはありません(そんな余裕もないし)。

そして、ボランティア同士での衝突もありました。
誰もがよかれと思い、明確な意志を持っていることなので、
意見の対立は当然なことかもしれません。
特にお互いの作業現場を知らないチーム同士は、齟齬をきたすこともありました。

実際の作業以外にも疲弊することはたくさんあります。
短期の僕は1週間で現場を離れますが、長期でいる人たちは本当に大変です。
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そして、そんな長期ボランティアに、
「週に1回ぐらいは息抜きにきてね」
と機織りを教えてくれる地元の人もいらっしゃいます。
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これを楽しみに、そして癒されている仲間も多くいました。

ほとんどの被災者の方は、我々ボランティアにも大変気を遣って下さっています、
こちらが恐縮してしまうぐらいに。

9月8日の夕方、大街道のスーパーで食材の買い物していると、
見知らぬ人に声をかけられました。
「5月の大街道での炊き出しでは、本当にお世話になりありがとうございました。
 あの時は、ごちそうさまでした、助かりました。」
と。
僕はとても驚いて、恐縮してしまいました。
あの時は700人分の食事を毎回作っていて、たくさんの人に配膳していたので、
申し訳ないことに僕はその方のことを覚えてはいませんでした。
でも、本当にこちらこそ、ありがたい気持ちになりました。

「ありがとう」の一言が、すべての疲れを吹き飛ばしてくれます。
もちろんその言葉を強制することはないし、相手のご苦労がわかっているので、
言葉がなくても特に何も思わないのですけれど。
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さて、ボランティアセンターの引っ越しです。
3月に被災地入りしたリーダーは、資材を置いたりメンバーのためのベースとして、
南境生活センターを地元の人の好意で半年契約しました(格安の家賃だったそうです)。
その大掃除と、新ベースへの荷物運び作業。
「返す時は借りた時よりもきれいに」がモットーです。
9月20日の返却期限までに、上の写真の汚れたカーペットも、台所床板も張り替えたそうです。
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この新ベースは駅の近くで、色々と便利な場所。
ただし、川沿いなので津波被害をうけて、一階の窓は大破されて、
電気も通っていない場所です。
仲間の内装チームが、素敵なドアをつけて、津波で汚れた壁や天井も、
全部ペンキがけしてくれました。

(それもまた、先日の台風で浸水して、またきれいにしなおしたそうです。
 電気は9月の末に工事完了して使えるようになりました。)
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新ベースはクリニックだった場所です。
ロッカーには鍵がささったままでした。
ストラップを外す余裕もなかったのでしょう、、、

こんなところで僕たちは、引き続き石巻の支援活動を行っています。
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震災復興ボランティアは、つくづくお金がかかります。
炊き出し全盛時は、ガス灯油の燃料費だけで月に10万円。
瓦礫撤去の重機などは1日で数万円かかっていたそうです。
旧ベースの家賃、水道光熱費、通信費、清掃、引っ越し代、新ベースの清掃代、
そしてこれからも家賃と水道光熱費などがかかります。
政府からの支援はありません。
今までは日本財団や企業などからの支援もありました。
参加する仲間の募金、その友人からの応援金もありました。
半年がすぎて、今後は厳しい活動が予想されます。


3月から借りていた旧ベースですが、屋外に資材保管の巨大テントがあり、
そこに水道メーターが隠れていてずっと検針できませんでした。
9月8日に、検針できたのですが、、半年分の水道代金が21万円。
水道のない現場にはポリタンクに水をいくつもくんで運んでいたので、
当然の料金なのかもしれません。
リーダーが、
「おーい、今までのトイレ1回2千円ってことにしようかー」
「わー、無理−、1万円で勘弁して下さい」
「おお、ありがとう、ありがとう」

チャリティーワークショップやプリント販売で皆様からお預かりした金額のほとんどは、
食材購入に使ったのですが、ことあるごとに、
このようにセンターに寄付していました、皆様のご支援に、あらためてお礼申し上げます。

(つづく)

by moonisup | 2011-10-02 22:22 | volunteer


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