2012年 05月 25日
One step closer 03 再会の日
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2012年5月13日(日)12:48
JR石巻貨物線
震災以後ずっと廃線になったまま。
この青空の向こう側には、港があります。


5月の石巻活動レポートです。

僕が石巻に来るきっかけは、写真家の友人・有人(ありと)君の紹介でした。
彼は昨年4月から石巻に入っていて、僕はその直後の5月に入りました。
今回、料理教室で人出が不足しそうなので、彼に手伝いを頼んだところ、
夜行バスで急きょ駆けつけてくれました。

「久しぶりに、港側まわろうか」
ベースから、お菓子教室の現場に行くのに、町ルートでなく海ルートで。
僕はこちらのルートを避けていたので、
ここを通るのは1年ぶりでした。
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ずっと続く瓦礫の山、山、山。
この瓦礫が片付く日は、くるのでしょうか。

門脇小学校の前の空き地に、慰霊碑が建ててありました。
この日曜日は、母の日で、
カーネーションの花束を持っている人が集まっています。
被災した跡地にも、ぽつん、ぽつんと、花束が置いてありました。
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彼とは東京ではたまに会うのですが、
石巻で会うのは夏以来。
(お互い活動内容が違うので、すれ違いが続いていたので)

1年前の今頃も、彼が運転するハイエースに乗って、
毎日大街道小学校に炊き出しに行っていました。
そして、その時に知り合った子供達と、パンケーキ作りをします。
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マフィン作りの翌日は、小学校低学年向けのお菓子教室。
ボウルはピカピカの新品を、石巻のホームセンターで買い、
イチゴジャムだけは時間の都合で、前日にベースで作っておきました。
(石巻産のイチゴで)
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ここでも、ホットケーキミックスは使いません。
薄力粉、アルミフリーのBP、生地からきちんと作りました。
女の子は最初は遠慮がち。
男子はもう期待を上回る馬鹿モード全開。
「パンケーキ焼けたかな、できた子から、チョコペンを使って、絵を描きましょう」
「はーい、オレ最初」
「はいはい」
予想通りの絵です、、、
有人君が、すかさず、
「お前かいたんだから、それ食えよ、うんこ食えよ」
「おお、食うよ、うんこ食うよ、うんこうめー、すげーうめー」
この男子たちは有ちゃんにまかせた(笑)
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女の子たちは、かわいくハートマークとか描いていました。
ジャムつけすぎ、すごくあまくなっちゃうよ^^

食べ終わって飽きた男子達は、
「サッカーしてー」
「よし、外でるぞ」
なんか懐かしい光景です。
昨年の同じ頃も、避難所の脇で、有人君は子供達の相手をずっとしていた気がします。
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ベースに戻る途中、昼ご飯を食べました。
ここは、ホット横丁石巻、屋台村です。
築地銀だこによる運営、復興支援プロジェクト。
震災以後、町から離れていった人もいるのですが、
ここには若い人が集まっています。
町の復興に若者の力は不可欠なので、こういう集客スポットはいいですね。

ベースでお菓子教室の資材道具を片付けた後は、
南境へ。
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ここは震災直後から半年間、ボランティアベースとしてお借りしていた、
地域の公民館です。
この日の午後、ユカさんはこちらで料理教室を行っていました。
手伝いに駆けつけた時は、すでに終わって試食タイムに。
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公民館の広さにびっくりしました、1年前は物資とかがあふれていて、
狭く感じていたのですね。
きれいに片付いた台所は、料理教室をするのに充分な広さに戻っていました。
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この日の夕方。
ほんの数分でしたが、旧メンバーとの邂逅がありました。
1年前、僕たちはいつも同じ現場を駆けずり回っていたのですが、
今はもう、それぞれが別プロジェクトなどで多忙になっているので、
なかなか揃うことはありません。
滅多に仲間達との記念写真は撮らないのですが、嬉しくて、シャッターを押してもらいました。
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日曜日の夜、ボランティアベースは人が減って静かになります。
僕は台所で、翌朝の仕込みをしていました。
もう廊下は真っ暗な時間なのですが、
そこに聞き覚えのある子供達の声が響いてきました。
昼間のパンケーキ教室に参加する予定だったファミリーが、
都合で来られず、会えなかったのを僕が残念がっていたら、
その家族を、有人君が連れてきてくれたのです。
子供達とハグして、手作りのイチゴジャムを、その小さな手に渡せました。

石巻で料理教室をする。
簡単そうなことですが、前準備が大変なのです。
場所の確保、そして参加者集め。
この二つの困難さで、多くの団体が計画を頓挫させてきました。
震災直後からずっと被災地と係わってきた、ゆかりさんという女性がいて、
彼女がそのすべてを取り仕切って下さっています。
彼女の人脈なくして、石巻で料理教室はできません。

昨年秋、避難所が閉鎖され、炊き出し班が自然解散した時に、
ゆかりさんが'絆'ブログに、
「何もしなくていいのです。顔を見せに被災地に遠方から来る。
 そのことだけで、どれだけ人々が励まされるか。
 電話や手紙もいいけれど、顔をあわせるということが、
 とても大事なことに、これからはなっていきます。」
と、書かれていました。
この言葉を、半年ぶりに思い返した週末となりました。

(つづく)

by moonisup | 2012-05-25 23:44 | volunteer


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