2012年 08月 08日
くじらのモービーの夏休み 02
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7月さば日

エイハブ先生たちが、汗だくでギターを運んでいるのに出くわした。

「それはどうされたのですか?」とたずねると、イシュメル先生が、
「上のほうから、きらきら光輝く何がが、もぐったり、沈んだりしながら、
 ゆっくりと私たちのもとに落ちてきたのだよ。」
スターバック先生は、
「我々は、瞬時にこれが何かを考えることをやめにしたのですよ。
 物覚えの悪い学生たちにいつも振り回されている我々に、無駄な時間はありませんからね。」
エイハブ先生は、
「君がこれか何か知っているのかね?」と聞いてきた。
僕はすぐに、
「はい、レスポールです。」とこたえた。
「うん、それは人の名前だね、これは君の友人かね?」
「いえ、レスポールの友人になれるのは選ばれた人だけですから。」
エイハブ先生が憮然としながら、
「そんなに尊大な奴とは、君、友だちなんかんになるものじゃないぞ!」
スターバック先生は何のためらいもなく、僕にレスポールを渡してくれた。
"僕は弾けません"という言葉よりも早く、先生方は横歩きで去ってしまった。
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7月ひらめ日

レスポールをもらったのはいいけれど、僕は弾き方なんて、まるっきりわからない。
困った時は、町一番親切で物知りの長老に相談することにしている。
「ギターの弾き方はどうすれば覚えられますか?」
長老は、
「海をでて、陸に行くことじゃ。そこには交差点という町があるそうな。
 そこで悪魔に己の魂を売り渡すのだ。さすれば弾けるようになるという言い伝えだ。」
「陸ですか、、、」
「簡単なことではないぞ。
 陸には、悪魔に魂を売りたがっている奴らがたくさんいる。
 問題は、魂を買ってくれる悪魔がなかなかいないということだ。」
「悪魔だなんて、、、」
「悩むでないよ、若者よ。世の中の答えはすべてレコード屋にある、行こうじゃないか。
 明日、胸をはって。」

(つづく)

by moonisup | 2012-08-08 21:29 | photo


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