2012年 08月 11日
くじらのモービーの夏休み 04
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8月たこ日

モロッコパンを買いに行った帰りに、亀の母娘・マリアンヌとアニタに出会った。
アニタが、
「ねえ、モービー、ちきゅうは、まるいって、ほんと?」
と聞いてくるので僕は、
「うん、大きなボールみたいなかたちらしいよ。」
とこたえた。
すると、マリアンヌが、目をまるくしながら、
「まるくなんてないわよ、どこまで泳いでも、ずっとずっとまっすぐよ!」
「丸いって、学校で習いましたよ、イシュメル先生が地球儀で解説していました、」
「まあいやだ、地球儀だなんて、あなた。文房具屋で売っているものを信じているの?」
、、、僕は自信がなくなってきた。
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8月いか日

文房具屋のヴィンスは、昔はガンマンだったらしい。
「東部では法律は作るものだが、西部では買えばよかったんだ。」
って言っていた、ふうん。いや、わからないけど。
「俺は喧嘩もしたし、強盗だってしたんだ。でもコロッケにソースだけはかけねぇ、
 そんなことは、神様だってお許しにならん。」
でも、ヴィンスはトマトにマーマレードジャムをつけるんだ、へんなの。
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僕がヴィンスのとこに行くのは、午後の3時と決めている。
彼が焼くビスケットは絶品だから。
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8月ほっけ日

イルカのニッキーは、牧師だけど、大酒飲みだ。
「コロッケにソースかけん奴は、あかん、物事ちゅうものをわかっとらん奴や。」
僕は彼にギターの弾き方を聞いてみた、まあ知らないだろうと思っていたんだけど、
「一つの酷評は十の賛辞よりも影響力が大きいんや」
って言うばかりだ。
彼は昔、何かをしくじったって、もっぱらの評判なんだけど、ほんとのところは誰も知らない。
「あんなあ、うちの親父は、たいしたブルースマンだったんや。
 牧師やめてギタリストに転向したんは、しじゅうの時やそうや、
 それまでギターまったく弾けへんのになあ。」
「それはすごいですね」
「一生懸命、サンハウスとロバジョン聞いて、おぼえたんやそうや。」
「それは誰ですか?」
「うん、わいもようしらんけどな、多分あれや、コンビで踊ってた連中や」

(つづく)

by moonisup | 2012-08-11 21:08 | photo


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