2006年 01月 18日
ガラスの茶筒
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 北側に大きな窓のある部屋に入ると油の匂いがした。
そこはとても明るい部屋なのだけど、寒くて、
そして、びっくりする程、たくさんの色が偏在していた。
青だけで20色以上あった。他の色とあわせるといくつなのだろう。
数えるという行為は、なんだか恥ずかしいことのような気がした。
その部屋の真ん中には大きなイーゼルが置いてあった。
凛としたたたずまいで、画家よりも長生きしていそうな雰囲気で。
散らかっているようで、乱雑な机や床には独自の規則があり。
たくさんの道具たちは一見、乱暴に扱われているようで、
でも愛されているのがはっきりとわかり、どれもが「置物」ではなかった。
灯油ストーブの上にあるやかんから湯気が漂っていた。
「君ねえ、悪いんだけど、そこにコーヒーがあるからさ、いれてくれないかな」
僕はインスタントコーヒーのフタをあけて、
ホーローのはげたカップにスプーンでいれた。
 あの部屋にあった使いこまれた道具のすべてが憧れだったけど、
どれ一つとしてもらっても嬉しくない気がした。
自分で使いこんだ道具だけが、
あの光の中で金平糖のような輝きをまとった存在になりえるのだろう。
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 新しい茶葉用のガラスポットを手に入れました。
大切に、そして毎日使おうと思います。
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by moonisup | 2006-01-18 21:07 | tea


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