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2007年 06月 03日
デジカメ講座番外編・画像データの消失と復旧
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「デジカメで撮影したデータをPCにコピーしようとしたら、全部消えました」
という、コメント、メールをいくつか頂き、またそんな内容のブログも目にしました。
結論から書くと、この場合の画像データーは、ほとんどの場合、復旧できます。
いえ、できてしまうのです。
記録したデータを完全消去するのは、逆に難しいのです。
(以下の記事は、例外もあることを了承下さい。
また復旧作業ならびに消去作業は、自己責任でお願いします。
また記事内容に誤りがあれば、すみやかに訂正しますので、ご指摘下さい。)



デジカメ講座番外編・画像データの消失と復旧_a0003650_9111147.jpg
デジタルカメラには、
 記録カードを「フォーマット」、
また、
 撮影画像を「消去」
というのがあります。
この作業は、実際にカードの書き込まれた画像データを消すことはしません。
記録カード(CFやSDなど)には、上記のように、実際のデータ保管部分と、
それらの目次にあたる管理情報部分の二つがあります。
カードフォーマットというのは、この目次部分を消去するだけなのです。
(グレーの部分だけを消去)
なので、フォーマットや全削除しても、保管領域の記録されたデータは消えません。
(黒い部分は消去しない)
(業務用カメラに一部例外あり)
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実は僕も、画像データが消し飛んで、パニックをおこしたことがあります。
昨年の9月、仕事が終わり、撮影データをPCにコピーしようとカードリーダーにいれたら、
認識されず、カメラに戻しても、「撮影データーはありません」という表示で、
大泣きしました(5時間後に復旧)
デジカメ講座番外編・画像データの消失と復旧_a0003650_21561776.jpg
後でわかったのですが、カードリーダのピンが1本折れて曲がっていました。
CFカードをみると、たくさんの穴があいていて、カードリーダやカメラに挿入して、
このたくさんの針でデータを読み取ります。
この針が1本破損していて、データが吹き飛んだのでした。
でも、消えたのは、画像データではなくて、上記の管理領域、
画像の目次だけでした。
それでも、目次がない記録メディアは、「画像なしカード」として、
カメラにもPCにも認識されてしまいます。
デジカメ講座番外編・画像データの消失と復旧_a0003650_21565863.jpg
パソコン量販店のソフト売り場にいくと、たくさんの「画像復旧ソフト」が売っています。
これを使って、仕事のデータを復旧させました。
このソフトを選ぶ時、
「ハードディスク用」
「デジカメデータ用」
「ハードディスク・デジカメデータ用」
と、いくつか種類があります。
デジカメデータ用を選び、自分が使っている記録メディアカード(CFやSDなど)に、
対応しているかどうかを必ず確認しましょう。

さて、これらのソフトは、上記の管理情報インデックス領域を、作り直してくれます。
なので、撮影時のファイルナンバーなどはなくなりますが、
再び画像データをPCに読みこむことができます。
そして、驚いたのは、消失したデータの仕事以前の写真も、復旧させたことです。

記録された画像は、次の撮影で、新しい画像が上書きされて初めて消えます。
どんどん新しい画像を撮っていけば、次々と上書きされます。
上書きされていない画像領域は、レスキューソフトで、再び読み込み可能になります。
(論理上。例外あり)
デジカメ講座番外編・画像データの消失と復旧_a0003650_21573050.jpg
この図で解説します。
1月に、記録カードいっぱいになるまで撮影したとします。
それをフォーマットして。
2月には、カード領域の2割程度を撮影。
それをフォーマットして。
3月には1割程度を撮影。そこでデータ消去(実際はインデックス領域の消失)があり、
レスキューソフトで復旧させます。
すると、上書きされていない2月の黄色い部分、1月の黄色い部分も、再認識されます。

せっかく撮影したデータが無くなるのは、とても悲しいことです。
あきらめずに、レスキューソフトを使い復旧されることをおすすめします。
その時の注意時点は、なくなったと思い、再フォーマットして、上書き撮影しないことです。
次の画像を撮ってしまうと、過去の画像はどんどん無くなっていきます。

この画像の上書きですが、順番はランダムによるもので、撮影順というわけではありません。

こんなこともあります。
たとえば使わなくなったデジカメを、オークションなどで転売する時に、
不要のカードをつけたまま売ると。
悪意のある人が相手だと、レスキューソフトにかけられる可能性もあるわけです。
全消去したから安心、というわけではないのです。
自分が撮った画像が、見知らぬ人に流失する可能性もあるので、
お気をつけて。
企業がPCを処分する時に、古いハードディスクを取り出して、
ハンマーで破壊するのは、こんな理由からです。

僕は友人の撮影済みカードを頼まれて、復旧させたことが2度あります。
その時は、
「過去画像も読めるからね、僕に見られて困る画像はないよね」
と念をおしました。
もちろん、復旧後は、全部削除しています。

とまあ、否定的な事も書きましたけど、撮影後に誤って消失したデータは、
あきらめないでレスキューソフトを使うことをおすすめします。
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by moonisup | 2007-06-03 21:59 | camera


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