2007年 09月 26日
写真講座 構図について(料理の並べ方)
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構図についての質問をいくつかメールでいただいたので、
記事にしてみます。
答えのない世界で、僕自身ずっと模索研究中です。
まあこんな考え方もあると、気軽に読み流してください、参考程度で。
方法論の一つです。



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さて、上の写真、いい例ではありません。
見る人が困ってしまうのです、どこを見ていいのかわからなくて。
何を伝えたいのでしょう?
マグ ポット 紅茶の箱 ショートブレッド
この四つのどれが主役なの?
しかも、この背景だと、ちらついて目が疲れてしまいます。
これは、風景写真でも言えることです。
あれもこれも写したい、気持ちはわかるのですけど、
そこの場所を知らない人に写真を見せるのなら、
自分が一番伝えたいことを考えてからシャッターを押しましょう。

写真は引き算です。
ほっておくと、何でもかんでも写ってしまうから。
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紅茶について伝えたいなら、紅茶だけを写すのが一番わかりやすいです。
背景もシンプルな布に変ると、すっきりした写真になりました。
でも、どうしても、4つのアイテムを1枚だけで撮りたい、という場合もあります。
そんな時は、縦に並べてみましょう。
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紅茶を主役とします。
箱、ポット、マグとあるなかで、一番おいしそうなのは、マグなので、
マグを一番前に持ってきました。
次に銘柄を伝えるために、箱。
ポットは、少しだけ見えれば何だかわかるので一番後ろに。
そうなると、こんな並び方になります。
でも、ちょっと紅茶の主張が強いかな、と思ったら、
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箱とショートブレッドを入れ替えてみましょう。
この方がすっきりした絵になるかな。
ピントは一番手前のマグにあわせて背景をぼかします。
その方法は、こちらの記事デジタル一眼の使い方 絞り優先モードにあります。


 上野発の夜行列車おりた時から  青森駅は雪の中 (作詞・阿久悠)

有名な歌です、若い人は知らないかな(^_^;)
このたった2行、21文字で、
夜から朝にかけての長い時間、上野から青森の長い距離、
現在いる場所、季節、などを説明しているのです。
これが表現する、ということだと思うのです。
たくさんの事例をあげて説明するよりも、簡潔に。
最低限、必要なことだけでも、聞く人、見る人は、想像できるものです。
相手に想像させる楽しみも残しておくと、楽しい写真になります。
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だから、これだけでもいいのです。
4つのアイテムをすべて写さなくても、それぞれのエッジだけでも、
そしてピントがあっていなくても、見る人は、写っているものが何か想像できます。
また、ピントがあっていないことで、かえって集中して見てくれる可能性もあります。
(スルーされることが多いけど(^_^;))

写真を撮る時に、ただなんとなく撮るのではなくて、
「誰に」「何を」「伝えたいのか」
を考えてみてください。構図を考えるのはそれからです。
たとえば、映画監督になったつもりで。
主役は誰、脇役は誰、エキストラはいるかいないか、大道具(背景)は、
小道具(ティースプーン等)があったほうがいいかどうか。
ベテランの映画監督でしたら、たくさんの役者を自在にあやつれます。
でも、それはとても難しいので、主役と脇役だけにしてみましょうか。
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主役はマグカップ。
その後ろに脇役のティーバッグ。
主役の位置は、センターに。脇役の位置はどこかいいでしょうか。
こんな感じに場所を動かしながら、構図を考えてみてはいかがでしょうか。
最初に写したいものを決めてから、一つだけ何か関連するものを添えてみて下さい。

「アクション!」
え、役者が動いてくれない?、、、じゃあ、カメラが動きましょう。
カメラをちょっと傾けて斜めにすると、動きがでます。
(別に紅茶の写真に動きをださなくてもいいのですが、、)
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え、役者がセリフをうまくしゃべってくれない?、、、
声が小さいのかな、じゃあ、聞こえるように、こちらが近寄ってみましょう。
(被写体の言い分も聞いてあげましょう)
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これなら、何を伝えたいのかわかりやすいと思いますが、いかがでしょう。
おいしい紅茶なのです。(最後はテキストで補足(笑))
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銘柄を見せるだけなら、まっすぐに撮ればいいのですが。
これを食べたことのない人に、味を伝えるのにはどうしたらいいでしょうか。やっぱり袋から出したほうがいいですね。
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粉っぽいものだから、無理に粉を片付けなくていいかな。
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ちょっと味見。食べるのが一番大事なこと。
自分が美味しいって思って撮らないと、他の人が美味しそうって思うわけないもの。
さて、この味を伝えるのには、、、
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背景をシンプルにして撮ってみたけど、どちらも写真としてはきれいな構図だけど、
味がよくわからない。
やっぱり、もっとアップで撮ったほうがいいかな。
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斜めでも横でもない構図。
ショートブレッドを窓辺において、色々な角度からみて、
一番、表面の感じがわかる角度でシャッターを押したら、こんな構図になりました。
横の部分は暗いので、レフ板で光をあてて。
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やっぱり役者は二人いたほうが楽。
表面を説明する人と、側面を説明する人。


今日のおさらい。
何を撮りたいか、目的がはっきりしないと構図は決まらない。
どんどん引き算をして。余計な物を隠して、一番撮りたいものだけに。
それから、脇役を加えていく。
縦構図とか横構図とかにこだわらない。
いちばん、被写体がおいしそうに見える角度を探す。

あまり難しく考えないでもいいと思います。
こんな作業をすることで写真が楽しくなくなったら本末転倒です。
楽しみながら、遊びながら、写真をたくさん撮ってみて下さい。
いい構図が見つかったら、いい写真が撮れたら、見せて下さいね、
僕にも色々とアイデアを教えて下さいね。
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by moonisup | 2007-09-26 14:47 | photo


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