2008年 03月 25日
これからフォトブログをはじめるかたへ
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2008年3月21(金) 東京ビッグサイト PIE(フォトイメージングエキスポ)で、
「これからはじめるフォトブログ」
というテーマのセミナーをしてきました。
司会進行Macお宝鑑定団会長DANBOさん、
写真家hanaさん、というとても心強い人々に支えられまして、
無事にセミナーを終えることができました。
ご来場の皆様、関係各位には、深くお礼申し上げます。

セミナー内容はフォトブログ開設についての初歩的な話。
内容の簡単なダイジェスト、補足、そしておすすめブログを記します。
以下、とても長いです、、、



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昨年のzeppelin再結成ライブTシャツを着ているもセミナー直前で緊張している僕。
(写真提供・新藤修一氏・感謝。期間限定掲載)


僕がブログを始めたのは、自分の写真を多くの人にみてもらいたいと思ったからです。
プロのカメラマンを続けていますが、そんなに簡単に個展は開けませんし、
仕事の写真と自分の作品は異なります。
ブログを開設して、コメントをいただくようになってから、
写真を撮るはりあいが以前にもましてでてきました。
写真を誉められると素直に嬉しいのです。

写真が好きな方、是非フォトブログをはじめてみましょう。
自分の写真に自信がなくても大丈夫。
ブログは完成させるものではなくて、育てるものです。
最初から完璧を求めないこと。
誰もが最初は初心者、最初から写真が上手だった人なんかどこにもいません。
写真を人にみてもらい、コメントをいただくことで、写真がもっと楽しくなります。
写真上達の秘訣なんてないのです、続けること、たくさん撮ること。
デジカメ、PC、インターネットがあれば、ブログは誰にでも始められます。

日記とかお小遣い帳、誰もが子供の頃につけた経験があると思います。
そして、三日坊主でやめてしまったことも(笑)
ブログは義務でもないので、毎日続ける必要はありません。
週に1回でもいいので、自分が撮った写真をブログに載せてみましょう。
一番大事なのは、続けること。
休み休みでもいいし、忙しい時期は一ヶ月ぐらい休んでもいいので。

フォトブログはテキストのみのブログよりも、ネタ切れしにくいのです。
家の前の景色を毎日撮るだけでも、365日、天気や季節、そして時間で違います。
自宅から毎日仕事や学校に行く道でも、近所に買い物に行く道でも、
写真の題材はどこにでも転がっています。
あなたの日常は、他の人には非日常です。
ブログは世界中どこからでもインターネットがあれば見ることができます。
近所の見飽きた光景も、地球の反対側にいる人には新鮮な景色にうつります。

写真を撮り続けるテーマは何でも大丈夫。
自分の好きなものが、長続きします。
犬を飼っていれば、ずっと犬の写真だけでも大丈夫。
犬好きの人が、そのブログを見にきてくれますよ。

僕が食べ物ブログを続けているのは、料理が好きだからでもありますが、
ネタ切れしにくいから。
食事は毎日するものなので。

カメラは一眼デジカメでなくても、コンパクトカメラでも大丈夫。
できるだけ毎日持ち歩きましょう。
「今日はカメラを持って出かけたけど一枚も撮らなかった」
そんな日は僕にもあります。
でも、カメラが無いときに限って、「あ、この夕日撮りたい!」ってなったりします。
ブログを続けることで、
「これはネタになるかな」
と被写体を探して歩くようにもなります。

ブログに適した写真、というのは特にないと思います。
写真コンテストに入賞するようなレベルの写真でなくてもいいのです。
むしろ完成された写真よりも、どこかゆったりした写真のほうが、好感が持たれることもあります。

最近のデジタルカメラは画素数が大きいので、そのままではブログにアップロードできません。
画像ソフトを使って小さくリサイズしましょう。
フリーソフト等もありますが、ここではフォトショップエレメンツでのリサイズ方法を紹介します。
Photoshop (エレメンツ)講座 ブログ用に写真をリサイズする方法

ブログのアクセス数のことがよく話題にあがりますが、気にしなくていいと思います。
数字ですから、マジックもあります。
僕のブログが過去に、人気ブロガーさんに記事中でリンクしていただいたことがありました。
その翌日に、すごいアクセス数になったのですが、数日後にはいつも通りに戻りました。
そんなふうに、通りすがりの人を増やすことに心血注ぐことはありません。
アクセス数が少なくても、あなたのブログを繰り返し見てくれる読者のことを考えましょう。
最初は、親しいお友達に宣伝して、その人々からの感想を聞き参考にして、
次に載せる写真を考えたりしてみましょう。

見続けてもらうには、どうすればいいか。
あなたが見続けているブログがどんなものか、その特徴を研究してみましょう。
たとえば、抽象的な難解な写真よりも、わかりやすいシンプルな写真のほうが、
万人には好まれます。
でもだからといって、無理にそんなものを撮る必要もありません。
抽象的で難解な写真なら、見せ方に工夫してみましょう。
写真を見せる順番やテキストで補足するだけでも、印象は変わります。
アクセス数を伸ばすために無理に自分の撮りたいものを曲げて撮る必要はありません。
無理をしても長続きはしないので。
自分の得意なもの、好きな物を撮りましょう。
大切なのは、楽しみながら撮るということ。
そんな写真は、テーマに関係なく楽しい写真になると思います。
嫌々撮った写真は、やはり見る側も辛いものです。

ブログやホームページの著作権は法律で守られています。
権利があるということは、義務もあります。
公序良俗に反する写真をブログに載せれば、当然法律で罰せられます。
インターネットは匿名ではありません。
当局が調べれば投稿者の所在はすぐに判明します。

フォトブログを作ると、人からコメントを頂いたり、コメントすることもあるでしょう。
繰り返しですが、匿名ではないのです。
インターネットの向こうには、必ず人がいます。
相手の写真をあしざまにけなすようなコメントは控えましょう。
自分が言われて楽しくないことは、相手も同じです。
その人はブログに写真を載せているのですから、
その写真は作者にとっては少なからず思い入れのあるものなのです。
相手に対する敬意を忘れないように。
また、もしもあなたがそんなコメントをもらっても、気にしないで。
そういう類のコメントする人の多くは、自分の写真は人に見せない言葉だけの人です。

ブログを長く続けていればそれは自分史にもなります。
たとえ辛い話を記事にしても、それが数年たったときに、
想い出の一つになるような写真だといいですね。

いい写真を撮るには、いい写真を見るのも大切です。
写真展や写真集を見るのもいいことです。
ここでは、素敵な写真がたくさん載っているフォトブログをいくつか紹介します。
僕は海外在住日本人ブロガーの写真が大好きです。
日本にいる家族や友人に、自分の生活を伝えるという目的があるからか、
写真がストレートでわかりやすものが多いです。

1.うちの食卓 Non solo italiano

イタリア在住のt-fortunatiさんのブログ。
おいしそうなイタリア料理、生活の様子、そして愛くるしいお嬢様の写真。
料理写真がとても上手です。
このブログは「北イタリアの食卓 うちの食卓 Non solo italiano」
として、2007年春に出版されました。


2.ろんどんらいふ

イギリス在住のmappetさんのブログ。
被写体に対する愛情と敬意に満ちあふれた写真。
お客様をおもてなしする、という気持ちで丁寧に撮影された写真。


3.一日一膳

世界中を旅しているzo.chikaさんのブログ。
旅行の疑似体験をさせてくれるほどに、写真が美しく臨場感があります。
料理の写真はオリジナリティあふれる構図で秀逸。
「'一日一膳'みたいな写真を撮りたいですが、どうしたらいいでしょう?」
が、もっとも多く僕に届く質問で、彼女の写真のファンはたくさんいます。
でも、zo.chikaさんの変幻自在な写真を解説するのは難しいのです。


4.Me & Bitter,Sweet London

イギリス在住モカさんのブログ。
イギリスで働き生活している様子が、美しい写真で綴られています。
風景スナップも人物写真も素敵で、被写体への敬意あふれる上品な写真。
ロンドンだけでなく、イギリス各地の旅行写真も秀逸。
光の方向を読むのが上手な方で、写真に奥行き感と空気感があります。


5.flower child

アメリカ在住のtomilyさんのブログ。
デジタルカメラで撮った写真は少なく、フィルムで撮影してスキャンした写真中心。
独特の色彩は上品であたたかく、他者には真似のできない世界。
「'flower child'みたいない色をデジカメでも撮れますか?」
という質問もいただくことが多いのですが、難しいです。
デジタル or フィルムではなくて、tomilyさんだから撮れるオリジナルの色だから。
写真の技術云々ではないのです。


6.nordljus

英語で書かれいるブログですが、
イギリスにお住まいの日本人女性ブロガーです。
料理写真というカテゴリーで、僕が世界で一番好きなブログ。
この記事の写真これは(特に最後の猫のいる組写真)、何度も何度も見つめました。
料理、テーブルセッティング、撮影、セレクト、デザイン、
そのすべてにおいて最高のものです。
旅のスナップ写真もどれも素敵で、昨年秋に5年ぶりに日本に帰国された時の記事
視線の鮮烈さに舌を巻くばかり。
この方の写真は、どれも凜としていて、漂う空気の透明感と美しさに憧れます。


もちろんこの6つ以外にも写真のきれいなフォトブログは、たくさんあります。
僕がこれらのブログを愛してやまないのは、
「写真が大好き」
という声が聞こえてくるから。
専門的な知識だけで撮っているのではなく、楽しさで撮っている写真だからです。

上記6つのブログの話をするとよく、
「才能がある人はいいですね」とおっしゃる方がいますけど、それは違いますよ。
才能だけでは、ここまで写真は上手になりません。
たくさん見て、たくさん感じて、たくさん撮ってきた結果です。
努力というのとは少し違って、写真をたくさん楽しんできたからこその上達でしょう。
この6名の方にも間違いなく、
「わー、こんなのしか撮れなかった」
という悔しい時間が必ずあった筈だし、いや今でもあることでしょう。
だからこそ写真を続けられるのです(心から満足したら写真をやめてしまいますから)。
それでもなお、ブログを続けて他の人に見てもらい、それが励みになり、
写真を続けて、その結果の上達でもあったことでしょう。

長くなりましたが、最後にプロフォトグラファーのブログを一つだけ紹介します。

ある日ある時

フォトグラファーの勉強会でいつもお世話になっている、ベテランの写真家の方です。
このブログには特別な料理も、特別な観光地も出てきません。
近所を毎日散歩しながら撮影していて、その中から日に3枚を記事にしています。
先に紹介した6つのブログに比べると、一見地味な印象を受けることでしょう。
でもこのブログをしばらく見続けていると、たくさんの事に気がつきます。
どの写真にも、その日の空気感、気温、湿度、匂いがあり、
夏から秋、寒さ厳しい冬、そして、だんだんと春になり、
日々の気温があがっていく様。
そんな空気を見事に写真に封じ込んでいます。
特別なものを撮らなくても絵にしてしまうのは、高度なプロの技術で、
真似をするのはとても難しいのですが、
「ブログに必要なのはカメラだけ、無理に遠出はしなくてもよい」
というのを教えてくれるブログです。

最後の最後に、フォトブログを始める方へ。
楽しむこと。辛くなったら休むこと。そして続けること。
作者が楽しくないブログは他の人が見ても楽しくないから。
難しく考えないで。
Enjoy!

追記
3/31日 (月)18:10~19:00 NHK首都圏ネットワーク内で5〜6分程、
一緒にセミナーをした写真家のhanaさんが紹介されます。
セミナー会場にテレビカメラが入っていたのはそのためです。
hanaさんファンの方、どうぞご覧下さい。

セミナーの後に撮影会をしました。
それについてはまた後日記事にします。
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by moonisup | 2008-03-25 21:52 | photo


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