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2011年 06月 22日
Let's move forward, Ishinomaki! 05
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6日間は短く、あっという間に最終日。
最終日は炊き出し現場に行かずに、ボランティアセンターの掃除をすることにしました。

この記事は2011年6月11日の話です。
被災地の情報は日々急激に変化していますので、
この記事の内容が現在の情報とは異なることを最初にお断りします。
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毎朝のミーティングでは、各リーダーからの注意事項伝達があり、
その中で今後に生かせそうなものを抜粋して記します。

・暑さ対策を各自しっかりと。
6月になり急激に気温が上がっているので、日焼け、脱水症状など自己責任で。
無理をしすぎないように、駄目だと思ったら休むこと。
くれぐれも、ボランティアに来て現地の医療機関の世話にならないように。

・作業中に暑いからと、マスクを外さないこと。
特に瓦礫撤去作業中は粉塵がすごいので、必ずすること。
喉の痛みを訴える長期ボランティアが増えている。
(これは巡回医療チームにも注意されました)
また、皮膚を怪我から守るためにも、長袖長ズボンでの作業が望ましい。
(日頃から重機作業に慣れているベテランが半袖でも真似しないように)

・ゴミの分別について必ず確認。
各地から集まってくるボランティアは、自分の地域の方法ではなく、
活動している地域のゴミ分別ルールを確認すること。
特にゴミの出し方は、石巻市内でも場所により異なる。

・ハエ対策。
「田舎に住んでいればハエがいるのは当たり前、都会の人は騒ぎすぎ」
と言っている人がいたが、通常の田舎のハエとは異なる可能性がある。
(6/11・ハエの種類は調査中)
ハエがあらたな感染症を運ぶこともあるので要注意。
(補足 僕がいた6/11に比べて現在6/22は、大量のハエが発生しているそうです。
 生ゴミ置き場近くにおいた車のフロントガラスが真っ黒になるほどとのこと。
 緊急な対策が必要。ハエ退治のエキスパートがいたら是非連絡を)
6/23補足
ハエの9割が食中毒菌を媒介しやすい「イエバエ」とのことです。
6/23毎日新聞ニュース
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・ボランティアの質の低下
時がすぎるにつれて、ボランティアの質が下がっている。
活動よりも見物が目的で、夜に騒いだりマナーが悪い。
色々な現場が見たい、という気持ちもわからないでもないが、
我慢して、同じ現場・同じチームを3日は続けること。
そうでないと仕事を覚えきれないし、引き継ぎもできない。
挨拶を徹底し、単独行動も極力さけること。
自分のものは必ず自分で片付けること。
食べ終わった食器をいつまでも放置しておくとハエがたかる。
使った食器は必ず洗う、調理道具はもとにある場所にしまう。
自分自身の整理整頓ができない人が増えている、重々気をつけるように。
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などの伝達事項がありました。
特に最後の片付けは耳が痛いことです。
前回の炊き出しの時、チームの他の人に片付けをかなり依存してしまい、
今回はなるべく気をつけたつもりでも、ずいぶん他の方にお世話になりました、反省しきり。
なので最終日は、炊き出し現場に行かずに、センターの大掃除をしました。
(炊き出しの人数が足りていたので)
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「いい職人とそうでない職人の違いは、日々の道具の手入れだ」
アシスタントの時、何度も叱られましたっけ、、
「台所の片付け具合を見れば、その料理人の腕がわかる」
以前取材したシェフがおっしゃっていました。
後片付けまでが料理ですね。
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みなと食堂の調理用流し台。
何もかもが津波で流された場所に、いきなり現れた流し場ではないのです。
一つ一つの道具を、気がついた人が運び、
そしてみんなが使いやすいように多くの人が整えてきた場所です。
まだまだ先は長いので、大切に使っていかないと。

センターで一人掃除をしていると、
仙台からカメラマン仲間の沼田君が手伝いに来てくれました。
二人でぞうきんがけをしたり掃除機をかけたり。
彼はこの3年間休みなく働いていて、ようやく2週間の休暇をとり、
念願のアメリカ旅行に行きました。
着いてすぐに、311の震災です。
そんなアンラッキーを嘆くことなく、地元宮城県のために奔走する日々です。
またこれからも一緒に復興活動をすることになるでしょう、
よろしくお願いします、
いや、そうじゃないよね、いつか笑うだけで一日終えたいね。
石巻で牡蠣とか魚食って、遊びたいね。
まだまだ先のことだけど。

彼の車に大量のゴミを積みこんで、お見送り。
ゴミを集積所に運んでくれて、その後に牡鹿半島に活動に行くというので。
「これ土産です、せっかく宮城来て何も買えないでしょう、ご家族にどうぞ」
紙袋には、萩の月とゆべしが入っていて、
「ありがとう、すんません」
(もう、気ぃつかうんじゃねええよおお、泣いちまうよ)
「また来月に」
「また来月に」

さて、自分の荷物を積んで、帰路へ。
がってんさん、とおるさん、にご挨拶、
本当にお世話になりました、わがままな行動ばかりですみませんでした。
もぎさん、なかこさんが、朗らかな声で、
「いってらっしゃい、気をつけて」
と見送って下さるので、
僕も大きな声で、
「いってきます」
と言葉をおいて車を走らせました。
そう、また必ず戻ってくるから。
まだまだ終わりは見えない、復興は始まったばかりで、
新たな問題が次々に起こり、トンネルの出口が見えにくい状態です。
でも誰かが言っていました、
「どんぞこだもの、あとはあがるだけだ!」
そう、上を見続けよう。

帰りの東北道は睡魔との戦い、連日の寝不足で、ふらふら。
途中、サービスエリアで何度も仮眠して、家に着いたのは夜中の1時。
たくさんの人の応援に、心からお礼申し上げます。
多くの人の支援があったので、今回の活動も無事に終えることができました。
本当にありがとうございます。

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by moonisup | 2011-06-22 21:07 | volunteer


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