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2013年 03月 19日
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石巻市南境・生活センター
震災から半年間、ボランティアベースになった場所です。
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ボランティアチームのリーダー・吉村さん。
災害支援のベテランで、
神戸、新潟、タイ、スマトラ、四川、など、
巨大災害発生から24時間以内に現地入りする人です。
文字通り多くの命を救ってきました。
3.11の翌朝5時には被災地に入り、
2年間ずっと石巻で支援を続けてきました。
この3月10日をもってチームの代表が交代になります。
本当に2年間お疲れ様でした。
石巻市民の方から、花束とケーキが贈呈されました。
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たくさんの仲間が2年目ということでまた石巻に集まりました。
今までの活動報告会、慰労会、そして今後について語り合いました。
チームの新しい代表は、
石巻でカーシェアリング協会をおこした吉澤さんに変わります。


そして、2013年3月11日
前夜から冷えこんで、朝はところどころで雪が積もっていました。
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思えば、僕を石巻に呼んでくれたのは、写真家の友人・有人君でした。
最初は彼と一緒に炊き出し現場を回っていたのですが、
その後は、別々の活動になっていました。
東京では時たまあっているのですが、石巻で会うのは久しぶりでした。

そして昼過ぎに、仙台から写真家の友人、沼田君もやってきました。
僕ら3人のカメラマンが、ひんぱんに会うようになったのは、震災以降です。
多くのものを奪い去った震災でしたが、
あの震災で、多くの仲間、そして石巻の人達と知り合いになりました。
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この日の14:46に石巻ではサイレンが鳴り響き、
1分間の黙祷をします。
それをどこでしようかということになり、
石巻市民の遠藤さんに決めていただきました。
「普通に。普段どおりにしましょう。特別な場所に行かなくても、市内であれば」
と。
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僕たち4人は遅めの昼ご飯を食べました。
その時に、サイレンがなり、箸を置いて黙祷をしました。
お店が静まりかえった1分間でした。

今までは石巻ではいつも、朝から晩まで料理をしていました。
炊き出し、料理教室、スタッフのまかない。
それを知っている地元の方に、前回こんなことを言われました。
「石巻きたら、のんびりもして、外でご飯も食べてって。
 いつまでも頑張らないでええから」
と。
今回は意識的に、そうしました。
まかないも1回しか作らず、友人の家でご飯をご馳走になったり、
外食をしたり。
そんな復興支援もたまにはいいのかもしれません。
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炊き出しをしていた頃、避難所にいた子供達と遊んだりしていました。
避難所から仮設住宅に移った後は、
ほとんどの子とは連絡がつきません。
調べる手立てがないわけでもないのですが、
プライベートな問題もあるので、
こちらかは探そうとはしませんでした。
今回、
ずっと気になっていた兄弟と、1年半ぶりに再会できました。
彼らは、びっくりするほど大きく、
そして、やわらかい表情になっていました。
仮設住宅の都合で転校せざるをえなかったのですが、
いい先生といい友達にめぐまれているようでした。

また別の友人家族のもとにも行きました。
プレハブ仮設住宅の角部屋はとても寒くて、
断熱材を工夫したり、すきま風を粘土でふさいでいました。
コタツに入り、お茶をご馳走になり1時間ほどおしゃべりをしていました。
そこのお父さんが、
「黙祷は2:46じゃねんだよな、津波がきた時間は40分も後だから」
と。
小学生の女の子が、
「テレビが震災ばかりでつまらない、なんで石巻じゃなくて福島ばかりなの」
と言うと、お母さんが、
「石巻は復興がすすんでいるからいいの、福島のが大変なの」
と言った言葉がずっと耳に残っています。

仮設住宅の前で、記念写真を撮っていると、
次いつくるの、という話に自然となりました。
子供達に、
「またねー、またケーキ作ろうねー」
と言いながら、沼田君の車に乗せてもらい、石巻を離れました。
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仙台駅で、新幹線乗車まで30分。
沼田君と、駅の立ち食い寿司を並んで食べました。
「うまい、なにこれ、すごい、」
絶品でした。
でも彼は小声で、
「ここも美味しいけど、塩竃にも別のうまい寿司屋あるから、
 次は絶対そこ行く時間作ってきてよ」
と言われました。
「うん、じゃあまた」
大慌てで新幹線に乗り込み、東京へ。

夜11時過ぎに帰宅すると、子供がまだ起きていて、
荷物を開梱している僕の鞄を見て、
「お父さんのカバンは、ぐりとぐらだね。美味しそうな調理道具がいっぱいだよ。
 おかえり、お疲れ」
と言ってくれました。

僕は瓦礫撤去の重機ボランティアチームみたいなすごいことはできませんが、
できる範囲で、無理なく継続できればと思います。
ぐりとぐらみたいに、ちっちゃい範囲でも。

これで3月の活動レポートは終わります

最後に、応援してくれた友人たち、現地でお世話になった皆々様へ、
心よりお礼申し上げます。
いつも支えてくれる家族へも。
そして撮影日程を調整してくれた担当y君にも。
ありがとう。
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by moonisup | 2013-03-19 23:20 | volunteer


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