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2019年 10月 26日
オランダ・10 「夜のアムステルダム」
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ゴッホの「星月夜」のiPadケースをずっと使っています。
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ゴッホの星空3部作。
左:「夜のカフェテラス」1888年(クレラー・ミュラー美術館所蔵)
右上:「ローヌ川の星月夜」1888年(オルセー美術館所蔵)
右下:「星月夜」1889年(ニューヨーク近代美術館所蔵)

ゴッホはフランスのアルルに引っ越してから、夜空を描くようになったそうです。
西洋美術史で、夜を題材にした絵画はたくさんありますが、
星空は意外と少ないもの。

「夜のカフェテラス」は大好きな作品です。
星空の下にある、温かい色のカフェ、
ひと目見て、夜と伝わる作品です。

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この作品、よく見ると、色彩画面構成、
夜空の部分が少ないのがおわかりでしょうか。
全体面積の1/3にも満たないのです、
それでもこの絵は、「夜」のイメージが強いのです。

雑なトレース画ですが、
左は星空部分(青)
中央が、カフェの店内。
そして画面右、面積比率で大きいのが、地面の部分です。

星空とカフェだけでも、夜にはなったことでしょう。
でもゴッホは、石畳の部分を丁寧に描いています。
カフェからあふれ出た光、
赤、青、紫、グレー、黄色、白、黒の線、
などの使い方が、本当に素晴らしく、このまばゆい感じで、
夜を彩っています。

オランダに行ったら、
ゴッホの「夜のカフェテラス」みたいな写真を撮りたいと思っていました、
無謀にも。
そもそも、あの絵の場所はフランスのアルルです。

オマージュ的なものを撮影できればいいなと、
考えながら、アムステルダムの夜を歩きまわりました。
実際の景色、雰囲気、天気の条件とは異なっても、
それなりに解釈して、自分なりの印象と混ぜて。

でも、アムステルダムの街を歩いていて、
夜の喧騒に、ゴッホの印象は霧散しました。
いっそ、おもちゃ箱をひっくり返したような音と光を取り入れて、
自分の印象を具現化してみたのが、こんな感じの写真です。
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ゴッホのオマージュなら縦構図なんですが、横構図のほうが、
より自分の感じた空気に近いかなと。
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オランダの旅はこれで終わります。
翌朝、再びベルギーに戻ります。
(つづく)






by moonisup | 2019-10-26 11:06 | travel


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