2006年 12月 20日
初めてのパリ。 あそこもいきたい、ここも見たい。 滞在時間は短かくて。 地図をにらんで優先順位を決める。 もっとも行きたかった場所。 Musée national Gustave-Moreau ギュスターヴ・モローー美術館 8月末のパリは、汗ばむ陽気でした。 かなりわかりにくいです。 閉まっている重い扉を、どきどきしながら開けます。 彼は、自分の死後に全作品をフランス政府に寄贈するように、と遺言を残しました。 オルセーと比べると、静まりかえっています。 朝一番で入ったので、客は僕一人。 、、ここにモローが住んでいたんだあ、、 鼻血でそう。 ストーンズのライブで、1曲目にランブラー。 U2のライブで、1曲目にstreets have no name がきたようなもんです(意味不明) 壁という壁に、ぎっしりとすきまなく絵が飾ってあります。 モローの絵が、日本に1枚きただけで大騒ぎしている身としては、 あまりにたくさん無造作にあるので、どこから見ていいのやら、 知恵熱がでて倒れそう。 昼飯抜き決定、夕方までいる決意をします。 自由に閲覧可です。 モローの絵は、描きこみがすごいのですが、大量のデッサンを見ていると、 地道な作業の積み重ねなのだ、と再認識。 惜しげもない展示量に、圧倒されます。 という人が多いかもしれませんね。 簡単に解説。 1. 18世紀末に、古典主義に対するアンチテーゼとして、ロマン主義がうまれます。 ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」なんかです。 2. これに対するアンチテーゼとして、リアリズムを強調した写実主義がうまれます。 ミレーの農村画とかで、 「おらおら現実は厳しいんだ、農村は大変だ、牧歌的な風景描いてんじゃねー」 という魂の叫びです。 3. そんな暗い絵が嫌い、もっと明るい絵が好き、という人々が印象派になっていきます。 「クールベ以前の絵はコーヒー、マネの絵はミルク入りコーヒー(by ドガ)」 「暗い絵はお払い箱だよ、私は壁にかけて人々に喜んでもらえる絵が好きだ(byルノワール)」 印象派は、世界中で大人気です。明るい美し色彩は、万人の望むところでしょう。 4. そして19世紀、写実主義と印象主義、両方へのアンチテーゼとして、 象徴主義がうまれます。 「目に見えないもの、たた感じるだけのものを信じる(by モロー)」 これらは、描かれたものの意味、題材、テーマがより重要になります。 モローの作品は、神話、宗教的な題材が多いのですが、 それらを彼独自の解釈で、文学的に、物語をふくらませて描いています。 繊細な線、きらびやかな装飾、見る者を神話の世界にひきずりこみます。 (参考文献「絵画の見かた」・視覚デザイン研究所編纂) まだまだ見たりないのですが、 「閉館だからでていけ」 と言われました(フランス語はわかりませんが、まあ、おんだされました) 開館時間は、 10時-12時45分 昼休みがあり 14時-17時15分 でした、、、 知恵熱おさまらず。 至福の2時間45分でした。 それでも見たりなかったので、またいつか必ずこよう、と誓います (こんなのばっかりです) ぼっとしながら、散歩をはじめました。 空腹感もまったくなく。 胸いっぱいのパリの昼。 :->
by moonisup
| 2006-12-20 23:29
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